「そもそも論」の大切さ~多様な学び実践研究フォーラムin九州①

3月16~17日に、多様な学び実践研究フォーラムin九州が開催されました。

これまで5回、東京と大阪で交互に開催されていたフォーラム。九州での開催は初めてです。

私も実行委員の1人として参加し、分科会の担当などさせていただいていましたが、わざわざ東京や大阪まで出かけて行かないでも、多様な学びに関する最新のお話が福岡で聞ける!というのは、貴重な機会だと思いました。

さて、1日目の最初の基調講演で、教育学者・汐見稔幸さんのお話が、とてもわかりやすくて、共感したので、メモとして残します。

一番共感したのは、ひとことで言うと、「そもそも論を人と話すことの大切さ」でした。

同じ時代の同じ地球で、貧困で苦しんでいる人と、それとは無関係に生きていける人がいるのは、なぜなのか?地球はこのままでいいのか?
時代をより良い方向に変えていくということは、その時代に生まれたもののミッションではないか?
自分のことも、他人のことも、地球のことも、一緒に考えられることが大事なのでは・・・

そんなお話から始まりました。

講演のテーマは「多様な学びをひらく~AI時代の学びをどう考えるか」

こんなお話がありました。

・今の大人が「当たり前」だと思ってきた20世紀の価値観やモラルが、21世紀の今は当てはまらなくなっている

・そもそも人間とは?そのそも社会とは?そもそも教育とは?そもそも学校とは?・・・そんな「そもそも論」に戻ることが大事。今のやり方が上手くいかないと思ったら、「そもそもは?」の原点に戻って考え直す必要がある。

・「そもそも論」を人とたくさん議論する場が必要。

・そもそも教育とは?学校とは?を考えたときに、学校の選択肢が1つしかないのはおかしい、ということになる。そもそも1人1人が違う人間なので、学校も多様にならざるを得ない。

・そう考えると、フリースクール、オルタナティブスクールは、新しい時代の教育のモデル。不登校の子どもが仕方なく行っている学校ではない。

・AIの時代には、人間にしかできないことが、ますます重要になる。例えば、人との豊かな関係の中で生きることや、喜びや悲しみを人と共有すること、感情の世界を豊かにすること・・・。

・人は、他者をくぐることで、豊かになる。これからの教育で大事なことは「対話」

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人には、人との議論や対話の中でしか育たないものがあるということ、「そもそも論」を人と話すことが大事ということ・・・こうして改めて言葉で聞いてみると、なるほどと思いました。

フォーラムの報告、次回に続きます。

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