韓国オルタナティブ教育の旅2013年5月⑤~社会全体が学びの場~

2013年5月の「韓国オルタナティブ教育の旅」。
3日目の宿泊先で、今回の旅の最後の訪問先は、韓国の南西部・海南(ヘナン)にある微細村(ミセムラ)のエコビレッジでした。

旅から戻って、エコビレッジをはじめる

エコビレッジを主催する若者の中心人物は、今回の旅のコーディネーターであるオハイオさんと大学で同期だったというダンさん(30代)。まだ始めたばかりの小さなエコビレッジで、テント生活しながら農業しているので、「キャンピング農業」だと言っていました。

小学5年生の頃から家を出て、旅にも出て、30歳になって戻ってきたというダンさん。ホームスクーリングというより、社会全体が学びの場みたいな育ちをしたそうです。

教育で大切なことは、自分で質問することを学ぶこと

オハイオさんとダンさんとのやりとりの中で、いろいろと深い話にもなっていたみたいで、通訳大変だろうな・・・と思いましたが、心に残った言葉が1つありました。

「自分で質問することを学ぶこと」

それは、自分で変化をする練習をすることで、オルタナティブ教育のポイントもそこにある、という話でした。

子どもは自分で育つ。親は自分自身を育てること

ダンさんと話をした翌日、ダンさんの両親が来て下さいました。

この写真の建物は、ダンさんのお父さんが建てたもの。
お父さんは、もともとは牧師さんでしたが、安定した仕事を辞めて田舎に移り住み、レストラン(参鶏湯(サムゲタン)の専門店)をしながら、その収入で建てたそうです。

息子さんが家を出たときも、両親ともに、そっと見守っていたそうです。

「自分も、若い頃に家出をしたことがあるから。理由は単純。他の世界がどうなっているかを見てみたいと思ったから」と、お父さん。

「子どもは自分で育つもの。大事なのは、両親が、自分自身を育てること。それができれば、子どもは自分でうまく育つ」と。

そんなお父さんの夢は、年をとったら、子どもたちを預かって、日本の山村留学のようなことをやることだそう。
韓国のオルタナティブ教育の雑誌「ミンデレ(タンポポ)」で、日本の山村留学が紹介されていたのを見て、そのことを考えるようになったそうです。

韓国でも、都会で生まれ育って、帰る田舎のない人たちが増えているそうです。
「田舎のおじいちゃん・おばあちゃんのような存在になりたい」と言われていました。

※2010~2017年に書いた前のブログから抜粋して、加筆修正したものを、投稿しています。

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