旅のはじまり
2017年9月の初めに、釜山に行ってきました。
きっかけは、1ヶ月前の8月に開催された、APDEC2017in東京(アジア太平洋デモクラティック教育大会)。
その中で、ティーンエイジャーの交流の時間があったのがきっかけで、
九州のメンバーで、釜山に行こうという話がまとまりました。
そんな感じで、話が決まってからが早かったです。
福岡からフェリーで行けるので、近いんですよね。
九州からのメンバーは、13~18歳のティーンエイジャー4人と私で、5人。
現地では、APDECで出会った、釜山でフリースクールの運営に関わるジュンホさんという女性が、滞在をコーディネートしてくださいました。
彼女は、日本に何度も来たことがあり、日本語もかなりパーフェクト。
彼女なしでは成立しない、今回の旅でした。
スケジュールは、こんな感じでした。
ジュンホさんの仲間のコミュニティがあって、そのつながりのおかげで実現したスケジュールでした。
9月2日 先発隊 フェリーで博多→釜山
3日 釜山ブックフェアに参加
4日 後発隊 フェリーで博多→釜山
5日 慶州(キョンジュ)へ遠足
6日 コミュニティカフェで、日本の家庭料理のランチ提供/音楽交流会
7日 釜山観光、フェリー乗船(夜行)
8日 帰国
宿泊は、1人ずつ分かれてホームステイ。
韓国語が話せるわけでもないので、チャレンジだったと思います。
宿泊先の家庭は、主に、フリースクール「コッピヌン学校(花咲く学校)」に子どもたちが通っているお宅。
ホームスクーリングのお宅もありました。
韓国のフリースクールとホームスクーリング事情
フリースクールで大切にしていること
今回の釜山滞在をいろんな形でサポートしてくださったのは、フリースクール「コッピヌン学校(花咲く学校)」の保護者のみなさんでした。
各家庭でホームステイさせていただいたり、コミュニティカフェでイベントを企画してくださったり。
コーディネーターのジュンホさんも、この学校の元スタッフであり、保護者でもあります。
「コッピヌン学校(花咲く学校)」があるのは、釜山市の隣のヤンサン市。
都市郊外の、自然豊かな場所にあります。
子どもたちは、毎朝、登校してくると、山に登ってミーティングをするそうです。
この学校では、次の3つのことを大切にしているそうです。
■子どもの発達に応じた教育
■二十四節気(季節に沿った暮らし方)
■市民としての教育(デモクラティックな教育)
幼児~小学5年生までが、自宅から通学しています。
6年生になると、別の場所にある全寮制の学びの場に移り、高校まで学ぶそうです。
(そこに行かずに、自宅でホームスクーリングを選ぶ子どももいるそうです)
認可を受けていない学校なので、国からの補助金はありません。
運営はすべて授業料から。金額も大きいので、保護者の負担も大きそうです。
韓国では、オルタナティブスクール、フリースクールなどを開くのは、「今の学校を信頼していないから」という背景があると聞きました。
釜山市内には、こういったフリースクールが6つほどあり、それぞれ独自なカリキュラムで運営していると聞きました。
韓国のホームスクーリング事情
ホームスクーリングで学んでいる人たちもいます。
今回お世話になったホームステイ先には、お子さんが学校に通わずにホームスクーリングしている家庭もありました。
1つ、日本と事情が違うと思ったことがあります。
日本の場合は、ホームスクーリングであっても、地元の学校に所属をして籍を置くことになっています。
なので、学校に出席しなくても、小中学校の卒業資格はもらうことができます。
ところが、韓国の場合は、ホームスクーリングをすることになれば、どこからも何も言われもしないけれど、どこにも所属しないので、小中学校の卒業資格はもらえません。
なので、その後、もし進学や就職で卒業資格が必要になったときには、試験を受けて合格する必要があるそうです。
公立学校に行ってる子どもも、オルタナティブスクールの子どもも、つながっている
今回出逢った人たちには、いろんな家族がいました。
フリースクールやホームスクーリングを選んでいる子どもたちの他にも、公立学校に通っているけど学校を休んで遊びに来てくれた子ども、わざわざ遠くから会いに来てくれた子どもも。
どんな学びのカタチを選んでいても、コミュニティの中でつながっているんだな、と思いました。
フリースクールの保護者が運営するコミュニティ・カフェ
コミュニティ・カフェで、日本の家庭料理を提供
今回の訪問の事前打ち合わせの中で、コーディネーターのジュンホさんから、「コミュニティカフェで、日本の家庭料理を作って、ランチを提供しませんか?」と提案があり、「面白そうだからやってみよう!」ということになりました。
メンバーで1人1つずつ案を出し合って、話し合ってメニューを決めて、準備しました。
持って行ける材料は日本から持って行って、足りないものは現地で調達。
メニューは2種類で、「ランチセット(お好み焼き、おむすび、味噌汁、みたらし団子)」と「そうめん」。
飲み物は、水出し緑茶。
初めて一緒に料理したメンバーで、しかも、初めての場所。
お客様が重なった時は、大慌てでした。
でも、地元の方に助けていただきながら、なんとか最後まで。
用意したものは、完売しました。
ランチセットは35食、そうめんは18食。
おいしいと言ってくださったり、お持ち帰りの方や、おかわりが欲しいという方もおられました。
初めて来た私たちに、場所を自由に使わせてくださるというオープンなところも、さすがというか、すごいと思いました。
ほんとに、お世話になりました。
フリースクールの保護者で手作りしているコミュニティカフェ
今回お世話になったコミュニティ・カフェ。
実はまだオープン前だったそうで、空き店舗だったお店をDIYで直している最中でした。
フリースクール「コッピヌン学校(花咲く学校)」の保護者の皆さんが、みんなが気軽に集える場として、話し合いを重ねながら、手作りしているカフェ。
このあと1〜2週間後の9月半ばのオープンを目指しているとのことでした。
要するに、オープン前なので、イベントの開催も初めてだったそうです。
今回みたいに、料理を提供したい人に場所を貸す取り組みは、オープンしてからもやっていく予定だと言われていました。
次回行くときにはオープンしていると思うので、楽しみです。
日韓音楽交流会
夜は、コミュニティ・カフェで、日韓音楽交流会でした。
持ち時間は1時間あるから、日本のみんなで何か音楽と語りをやってください、ということになりました。
そこで、日本のティーンエイジャーが、1人ずつ順番に登場しながら、演奏をはさみながら、自分のことを語る、という流れになりました。
みんなそれぞれのストーリーがあるので、それを語りながら、通訳してもらいながら、でした。
音楽も語りも、ほぼ即席でしたが、なんとかなりました。
演奏会のあとは、日韓のティーンエイジャーで、輪になって、ゲームしたり、お菓子を囲んでおしゃべりしました。
今度は日本に来て滞在したい、という人もいたので、ここからまた、次につながるかもしれません。
おわりに
以上、2017年9月にティーンエイジャーと行った、釜山のオルタナティブ教育の旅の報告でしたが、いかがでしたでしょうか?
実はこのあとも、この流れが続いていくことになりますが、続きはまたの記事で!
読んでくださって、ありがとうございます。
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