韓国・釜山オルタナティブ・スクール交流の旅2018

はじめに

1年ぶりの韓国

2018年8月27日から9月2日まで、韓国・釜山へ、オルタナティブ・スクールの交流の旅に行ってきました。
前回(2017年)の訪問に続いて、2回目になります。

★2017年の訪問は、こちら。

ティーンエイジャーとの旅

今回のメンバーは、10歳から19歳のティーンエイジャー9人・大人7人と、総勢16人の大所帯。
QDEC(九州デモクラティック教育コミュニティ)で、口コミで声をかけて誘っているうちに、いつのまにか大人数になりました。

10代のメンバーは、デモクラティックスクールやフリースクールに通う人もいれば、公立学校に通っている人もいて、小学生から大学生まで、バラエティに富んでいます。

大人のメンバーは、オルタナティブ・スクールのスタッフやファウンダー(設立者)や、保護者、一般の興味ある人。
そして、現地では、韓国在住の日本人の方も合流しました。

メンバーは、知り合いどうしもいれば、お互いが初めて会う人もいました。
なので、出発まで何度かオンラインでミーティングを行い、お互いのことを少しずつ知ってから、当日を迎えました。

福岡から釜山までは、海を渡ればすぐです。
それぞれ、フェリーや高速船に乗って、釜山港に現地集合しました。

行き先は、釜山市の北・ヤンサン市。
フェリーを降りて、バスと地下鉄を乗り継いで約1時間、待ち合わせ場所の駅に着きました。
駅で、今回の旅のコーディネーター・ジュンホさんと合流です。 

到着早々いきなり、ティーンエイジャーたちは、1~2人ずつに分かれてホームステイになりました。

大人チームは、アパートの空き部屋をお借りしての滞在です。

1週間の旅がスタートしました。

慶州への遠足

到着した翌日は、韓国の古都・慶州(Gyeongju)へ、みんなで遠足でした。

ティーンエイジャーたちは、それぞれのホームステイ先から、バスターミナルに集合しました。

到着したとたんに、言葉が通じない初めての場所でのホームステイ。
最初は緊張したと思いますが、どのご家庭も、同じフリースクールの保護者同士だったり、お互いに何らかのつながりがある様子。気さくな感じだったようです。

釜山のティーンエイジャー数人も合流して、慶州へ出発。
長距離バスに乗って出かけました。

まずは、薬膳料理のお店で、お昼ご飯。

世界遺産のお寺・仏国寺へ。

たくさん歩きました。

街歩き。
慶州にあるこの街並みは、古い建物をリノベーションして、新しいお店が開店しており、若者に人気のエリア。
路地裏に入ると、おしゃれなお店がありました。

小グループに分かれてフリータイムで、晩ご飯も、それぞれ好きなお店で好きなものを食べました。
さっきの仏国寺で歩き疲れたかと思ったティーンエイジャーたちも、なんだか楽しそうでした。

釜山のオルタナティブ・スクール訪問

旅の3日目は、釜山市内のオルタナティブ・スクールを訪問。夜は、先生方との交流会です。

釜山大学周辺の街歩き

午前中は、釜山大学周辺に出かけました。この辺りも、若者に人気のエリア。

ティーンエイジャーは、小グループに分かれて、自由に散策。
その間に、大人チームは、お店に入って、作戦タイムです

バスにも地下鉄にも便利なのが、韓国のバスカード。デザインもいろいろ。
チャージしておけば、いちいち小銭を出さなくてすみますし、乗り換え時には割引もあります。
バス以外にも、コンビニなどでの買い物にも使えました。

中高一貫のオルタナティブ・スクール「ウダダ学校」

午後は、オルタナティブ・スクール「ウダダ学校」を訪問しました。

ウダダ学校は、釜山市内で最初に開校した中高一貫のオルタナティブ・スクール。
学校名の「ウダダ」とは、「私たちはみんな違う」という意味です。

私たちが学校に着いたと同時に、大歓声!そして、大歓迎ぶり。
いったい何が始まるんだろう?!と思うくらいの盛り上がりでした。

ホールのような場所に集まって、生徒さんたちの進行で、学校紹介。
わいわいとにぎやか。
どの人が生徒で、どの人が先生なのか、わからない…(笑)

学校案内。

交流会。生徒さんの作ってくれたトッポギをいただきました。
いつの間にか、あちこちに小さな輪がいくつもできていました。
生徒さんたちのコミュニケーション力、すごい!!

ギターに始まって、ダンス、歌と、次々と、生徒さんたちのパフォーマンスが登場。

すごい勢いだったというか、あっという間の時間でした。

この旅の最終日に、メンバーに感想を聞いたときにも、「ウダダ学校が楽しかった。また行きたい。」という声が何人もありましたが、強烈に印象に残った体験だったようです。

さて、スクール訪問を終えて、ティーンエイジャーたちはそれぞれのホームステイ先へ。
最後の夜を、それぞれの家族とゆっくり過ごしました。

オルタナティブ・スクールの先生方と交流会

その夜、大人チームは、釜山市内のオルタナティブ・スクールの先生方と交流会でした。

釜山では、オルタナティブ・スクールの先生方のネットワークがあり、月に1回ミーティングをしているそうです。
そのミーティングの調整役が、今回の私たちの旅をコーディネートしてくださったジュンホさんでした。
ちょうどこの日がミーティングだったので、そこにお邪魔しました。

オーガニック弁当をいただきながらの、交流会。

先生方も、私たちのメンバーも、1人ずつ、自己紹介やバックグラウンドなどを話しました。

オルタナティブ教育をめぐる、韓国と日本の背景や、社会状況。
違うところもあるけれど、共通点やつながりもたくさんあることが、話している中で見えてきました。

お互い知り合えてよかった!もっと話したい!
そんな雰囲気を感じる会でした。

コミュニティ・カフェでのイベントの作戦会議と準備

旅の4日目。前半チームはこの日で帰国。このあとも残るチームは、後半の作戦会議です。

オルタナティブ・スクールの保護者が運営する「カフェ・イウム」

オルタナティブ・スクール「花咲く学校」(コピヌンハッキョ)の保護者の方々が運営する。コミュニティカフェに来ました。

1年前の2017年9月に訪ねて来たときは、オープン直前の準備中で、DIYしている最中でした。

今回、こんなおしゃれな空間に生まれ変わっていました。

この2日後には、このカフェで私たちが日本の家庭料理を提供するという、ワンデイカフェのイベントがあります。
夜は、音楽交流会で、何か発表。
(1年前に来たときにも、同じようなことをやっていました。)

なので、今日から、作戦会議です。

その前に、フリータイム!
1つのグループは川と温泉に出かけ、もう1グループは海雲台(ヘウンデ)のビーチに出かけました。

ワンデイカフェと音楽交流会の準備

滞在5日目。
前半チームが帰って人数が減ったので、ホームステイではなく、全員が宿泊先のアパートに移動してきました。
だいぶにぎやかです。

この日は朝から、翌日のワンデイカフェと音楽交流会の準備。

前日のウダダ学校で、韓国の学生たちのパフォーマンスに圧倒されたのか、何かやろうという雰囲気になっています。

だけど、10代から大人まで、年代も様々なので、共通してできることを見つけるのが、ちょっと難しい・・・。
何ができるかを探るところから始まりました。

とりあえず決めて、練習開始。ダンス、歌、そして、共通してできるものは、炭坑節!? 
韓国語であいさつの練習もしました。

ワンデイカフェのための食材を、市場に買い出し。

オルタナティブ・スクール「花咲く学校」を見学

夕方、子どもたちが帰ったあとに、オルタナティブ・スクール「花咲く学校(コピヌン学校)」の中を、見学をさせていただきました。

私たちがイベントをする「カフェ・イウム」は、この学校の保護者の皆さんが中心になって運営をしているのです。

ワンデイカフェと音楽交流会

「九州の味」〜日本の家庭料理を作って提供

滞在6日目は、週末の土曜日。
コミュニティカフェ「イウム」で、私たちのメンバーが日本の家庭料理を提供する、ワンデイカフェの日です。

ポスターのタイトル、韓国語で、よく見ると「九州の味」と書いています(笑)

料理の提供も、ホール係も、私たちのメンバーで。
初めて一緒にやるメンバーですが、計画から、段取り、調理、ホール係・・・と分担しながらやりました。

メニューは、ランチ(ぶっかけうどん+おにぎりと野菜のおかずのプレート)が500円。
デザートは、どらやき、わらびもちが各200円、グリーンティーとセットで300円。

お客さんは、ホームステイを受け入れて下さった家族を中心に、来てくださいました。約2時間半の間に57人も。

私たちのメンバーは9人で、超忙しいピーク時も、役割分担しながらなんとか乗り切りました。

さて売り上げは・・・材料代など経費を差し引いて、少し利益が少し出たので、みんなでお小遣いとして分けました。

日韓音楽交流会

夜は、コミュニティカフェで、音楽交流会でした。

釜山チームと、私たち日本チームで、それぞれパフォーマンス。

韓国チームのリコーダー演奏。

私たちのチームは、歌とダンスと盆踊り(炭坑節)。

最後は全員で、手拍子でセッションしました。

ホームステイでお世話になった方々や、フリースクールに通う家族、この集まりに興味があって来られた地域の方々などで、お店の中はいっぱいでした。

今回の滞在のお礼や感想をお伝えして、集いは終了しました。

終わってからも話は尽きず・・・しばらくカフェでおしゃべりしていました。

今度は釜山からも九州に来て欲しい。
そして、この小さな行き来が、東アジアのいろんな地域でできたらいいな。
そんなことを思いました。

旅の終わりは、次のはじまり

旅の7日目・最終日です。

お世話になった「カフェ・イウム」で、最後のふりかえり。

この間に、コミュニティカフェの運営の仕組みやあり方について、お話を聞くことができました。

カフェの運営は、この地域の教育文化活動の一貫であり、社会貢献事業であるそうです。
韓国では、コミュニティに貢献するビジネスに、政府の助成金がもらえる仕組みがあるそうで、カフェの運営も、その助成金をもらって運営している事業の中の1つだと言われていました。

さて、カフェを後にして、バスと地下鉄を乗り継いで、フェリーターミナルへ。

ホームステイ先からいただいたおみやげが、持って来た荷物より大きい人もいましたが、頑張って運びました!

フェリーの出発まで時間があったので、市場を歩いて好きなものを買って食べて・・・

夜のフェリーに乗船。
翌朝、博多港に到着しました。

次の記事では、参加したメンバーのレポートを紹介したいと思います。

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