韓国オルタナティブ教育の旅2013年5月②~帰農とホームスクーリング

2013年5月に行った「韓国オルタナティブ教育の旅」の報告です。

移住者・帰農者の多い地域

最初の訪問先は、全羅北道の茂朱(ムジュ)。

私たちが訪ねたところは、帰農者の多い地域だそうです。
もともと住んでいた人たちが都会に出て行ったところに、帰農者、つまり、地域の外から移住してきて農に携わる人が何組も入ってきて、帰農者を中心に村を構成しているということでした。

そこに住むジャンさんファミリーを訪ねました。
家族構成は、夫婦+息子さん・娘さん(どちらも現在は20代)。ソウルから帰農し、子どもさんをホームスクーリングで育てたそうです。
また、田舎で暮らしながら、農業・料理・教育について感じたこと・学んだことを、本に書いたり、講演したりしているそうです。

都会から移住してきた一家の自給的な暮らし

私たちが泊まったのは、ここ。空家になった家を、ジャンさんファミリーがゲストハウスにして管理しています。

一緒に料理を作って、食べて、ともに時間を過ごしながら、いろんなお話をしました。

韓国風のおにぎり作り。梅干しでなく、酵素の梅と味噌を混ぜたものを入れました。

サラダの材料集め。野菜もあるけど、その辺に生えてる野草もある。柔らかくて美味しかったです。

コチュジャン作り。米飴みたいなものと、トウガラシ粉、納豆粉、塩を合わせます 

せっかく田舎に移住したのに、わざわざ遠くの学校に通うのはもったいない

ジャンさん一家の娘さんは中学校から、息子さんは小学校から、ホームスクーリングだったそうです。

子どもさんの希望で始めたそうですが、せっかく田舎に来たのに、遠くの学校まで通わないといけないのでは、何のために田舎暮らしをしているのかわからなくなると思ったから、と言われていました。

現在、20歳の息子さんは、一緒に生活しながら、両親から農業の基本を学んでいるそうです。
25歳の娘さんは、ソウルへ。田舎ではパートナーを見つけるのが難しいので、探しに出かけていると、親御さんは言われていました。

ホームスクーリングを始めて、変化したことは?

オハイオさんの通訳を通して、ご両親といろんな話をしましたが、印象に残っているキーワードを挙げてみます。

・ホームスクーリングにして変化したことは、家族間で何でもオープンに話すようになって、夫婦げんかがなくなったことと、子どもを急かすようなことがなくなったこと。

・子どもが自分で何かを「したい」と言ってきたときには、それは本気でそれをしたいときなのだから、全面的にバックアップする気持ちでいた。

・生きて行く上での経験や技術などは、大人の方が先輩だけど、魂は、そうとは限らない。子どもが大人から学ぶこともあれば、大人が子どもから学ぶこともたくさんある。

言葉は違っても、気持ちは通じる

話す言葉は違っていても、一緒に料理したり、畑に行ったり、散歩したりしていると、不思議と通じてくるような気がしました。

また、夜の時間には、プハン(吸い玉)や、針・灸も登場。韓国では、こういった自然治療の道具を、普通の家庭でも持っていて、日常的に使うというのは、よくあることだと聞きました。

ここで1泊して、次の日は、ジャンさんファミリーのお宅を後にして、同じ茂朱(ムジュ)にある、オルタナティブスクールを訪問しました。

※2010~2017年に書いた前のブログから抜粋して、加筆修正したものを、投稿しています。

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